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    • 公開日2022/08/31
    • 更新日2022/08/31

    Nadiaは、一緒に夢を叶えていくパートナー|#26 RINATY(りなてぃ)

    NadiaのArtistにスポットを当て、ここでしか聞けない裏話や料理家さんの想いを伝える「Artist History」。今回は、『りなてぃの一週間3500円献立』シリーズなど、レシピ本が累計88万部を超える人気料理家のRINATY(りなてぃ)さんとNadia株式会社代表取締役社長CEOの葛城嘉紀によるスペシャル対談をお送りします。事務員だったRINATY(りなてぃ)さんが、Nadia Artistになってレシピ本大賞準大賞を受賞するまでの道のりや、料理家として大事にしていることなどを伺いました。

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    Nadiaは、一緒に夢を叶えていくパートナー|#26 RINATY(りなてぃ)

     

    同棲をきっかけに料理とインスタグラムを開始

    りなてぃワンショット

    RINATY(りなてぃ):私が本格的に料理をするようになったのは、彼との同棲がきっかけです。それまではひとり暮らしで、きちんと作るのは彼が遊びに来るときだけだったんです。食べることが大好きな彼に喜んでもらいたくて頑張っていました。料理上手だと思われたかったんですよね(笑)。彼に「夜ご飯という楽しみがあるから、仕事も頑張れる」って言ってもらったときは本当にうれしかったです。

    でも毎日作るのはやっぱり大変で、モチベーションを維持するためにインスタグラムに料理用のアカウントを作りました。最初は記録のために料理写真をアップしていただけだったんですが、少しずつフォロワーさんが増えて、レシピも載せるようになりました。そうしたら「作ってみました」「美味しかったです」といったコメントをもらうようになって、より料理が好きになっていきました。

     

    Nadia Artistになって人生が激変

    RINATY(りなてぃ):そのうち、レシピサイトを利用してもっと分かりやすくレシピを紹介したいと思うようになりました。そこでNadia Artistに応募したんです。Nadiaはレシピが見やすく、私が理想とする見せ方に一番近かったし、知名度もある。Nadia Artistとして選ばれた人しか投稿できないので、ユーザーの方にも安心して作ってもらえると思いました。最初は再審査という結果だったんですが、再挑戦して合格することができました。

    あの「合格」の2文字は、私の人生にとって大きなものでした。私は直感が働く方で、その感覚を大事にしています。実は応募するとき、この合否で自分の人生が左右されるという強い予感があったんです。そして実際、Nadia Artistになったことで人生が大きく変わりました。会社の事務員として働いていた私が、今は本を出版するなど料理家の仕事一本で生計を立てているわけで。生活がガラリと変わりました。

     

    RINATY(りなてぃ)に可能性を感じた3つの理由

    葛城さんワンショット

    葛城:新しくNadia Artistになった人については、必ずプロフィール、レシピの写真や工程をチェックしています。RINATY(りなてぃ)が最初に応募したときの写真は、インスタグラムに載せた献立の写真をそのまま切り抜いたものでした。だから再審査になったんです。写真審査の意図をよく分かっていなかったんでしょう。審査担当者の指導後には劇的に良くなっていました。ちなみに、審査の通過率は8%くらい。Nadia Artistになっていただく方には、もともと料理家として活動されている方ももちろんいらっしゃいますが、これから料理家としての活動をはじめたいといったような方にも挑戦していただきたいと考えています。そういった方を育てて、一緒に成長してNadia Artistとして成功してもらいたい、成功させたいという想いがあるんです。

    社員のひとりがRINATY(りなてぃ)を見て「この人、面白いですよね」と言ったのを聞いて、「確かに面白い、この人は人気が出そうだな」と思いました。1つ目の理由は、若い人が恋人のために作っているということ。結婚や出産を経て家族のために腕を振るう料理家ではなく、その前のステージにいる点が面白いと思いました。彼氏のために頑張る24歳(当時)のRINATY(りなてぃ)に共感する人は大勢いるだろうと。

    2つ目の理由は写真です。RINATY(りなてぃ)の料理写真には、必ず奥に彼氏の分も写り込んでいるんです。レシピの写真は、同じメニューであればひとり分だけで撮ることもあると思います。彼氏の分は、言ってみればなくてもいい情報なわけです。でも、同じメニューが2人分並んだ写真は幸せなカップルや家族を連想させ、印象的でした。

    そして、 3つ目の理由は「一週間の献立」という企画のユニークさでした。この企画は、RINATY(りなてぃ)自身が練りに練って考えたもので、とても魅力的でした。必要とされている割にヒットの少ない領域なので、きっと多くの人に見てもらえるだろうなと思いました。

     

    熱いプレゼンに本気を感じ、ヒットを確信

    2人対談風景

    葛城:合格から2週間後くらいかな。スケジュールをあわせて、福岡までRINATY(りなてぃ)に会いに行きました。

    RINATY(りなてぃ):連絡をもらったときは、びっくりしました。社長さんが自ら会いに来るの? って。福岡に住んでいる私に会うためにわざわざ東京から来てくださるわけですから、この機会に伝えるべきことは全部伝えようと思っていて、しっかりプレゼンできるよう話す内容はまとめてありました。必死でしたし、後悔したくなかったんです。気さくに接してくださったおかげで、思いのたけをぶつけることができました。

    葛城:話を聞いて「この人は本気だな」と思いました。レシピを同世代に伝えていきたいという明確な想いがあり、コンセプトも明確で、自分のスタイルを持っている。本気で料理家として成功したいという想いを感じ、改めてヒットを生み出せると感じました。

    RINATY(りなてぃ):そのときも直感が働いて、「この人は自分の将来のために大事な人。この人について行けば私は成長できる」と思ったんです。それで「信頼してついて行きます」とお伝えしました。それと、いろいろお話して尊敬できる人だと感じ、ゆくゆくは私も葛城さんみたいになりたいと思いました。

    葛城:そうそう。どんな料理家になりたいのか聞いたら「私は葛城さんみたいになりたいです」って。僕は料理家さんじゃないんだけどね(笑)。

    RINATY(りなてぃ):スタイルを大事にされているところや、経営に対する考え方に共感したんです。私にも料理家として目指すスタイルがあって、葛城さんの考え方を吸収して私のスタイルと混ぜ合わせたら、絶対にうまくいくと思ったんです。

    葛城:RINATY(りなてぃ)と会ったのは、福岡市内にあるピエトロ本社1階のレストランでした。ピエトロさんとは当時から付き合いがあり、専務自ら席を予約してくださったんです。僕の飛行機が遅れて約束の時間を過ぎて店に着いたら、RINATY(りなてぃ)が専務と談笑しながら食事していて驚きました。

    RINATY(りなてぃ):葛城さんがいらっしゃるまで、そんなに偉い方とは知らなかったんです。だから気軽な感じで、楽しくおしゃべりしていました(笑)。

    葛城:実は今、ピエトロさんには彼女のスポンサーになっていただいています。直接会って人柄も分かっているから応援したいと言っていただいて。あのときの出会いが現在につながっているんです。

     

    葛城が持ちかけて出版したレシピ本は3冊累計88万部に

    レシピ本を持つ葛城さんとりなてぃ

    葛城:はじめて会ったころのRINATY(りなてぃ)のインスタグラムのフォロワー数は4.4万人。まだまだフォロワー数を増やせると思い、すぐに全面的なサポートを始めました。当時は僕が直接指導し、社会人としての立ち振る舞いなどもアドバイスしました。

    人の助言に耳を傾けて行動を変えていくのは、とても難しいことだと思います。でも、彼女は僕のアドバイスを一つひとつ聞き入れてくれて、みるみるうちにフォロワーを増やしていきました。フォロワーが7万人くらいまで増えたころ、宝島社さんのムック本責任者の方に、彼女のレシピ本を出版してほしいと持ち掛けました。

    RINATY(りなてぃ):私が東京に来たときに宝島社の方々がNadiaにいらして、そこでぜひ本にしましょうと言っていただきました。一週間3500円献立の企画は、世の中のニーズに自分のスタイルを照らし合わせながら、めちゃくちゃ考えて作り込んだコンセプトなので、それが本になるのはうれしかったです。これまでの努力が認められた気がしましたし、料理に込める想いを広く知ってもらえると思いました。

    一方で、本を作った経験なんてありませんし、右も左も分からない状況で不安もありました。出版については葛城さんから聞いてはいましたが、もっと先の話だと思っていたので心の準備もできていなくて。でもNadia Artistになってから1年も経たない2020年7月に、レシピ本は無事に出版されました。制作チームをはじめ、普段から私を支えてくれるスタッフの方々のおかげです。

    今では、宝島社さんから『りなてぃの一週間3500円献立』シリーズ2冊、『りなてぃの30分で完成!簡単3品献立』の合計3冊を出版させていただいています。

    葛城:RINATY(りなてぃ)のレシピ本は、累計88万部を突破しました。たくさんの食卓に貢献していると思います。

     

    レシピ本大賞準大賞!受賞式当日にようやく実感

    レシピ本大賞受賞時の様子

    レシピ本大賞受賞式の様子

    RINATY(りなてぃ):そんな、私にとって初のレシピ本『りなてぃの一週間3500円献立』(宝島社)が、料理レシピ本大賞2021 準大賞を受賞したという知らせを受けたときのことは、よく覚えています。彼と一緒に家に帰る車の中で、葛城さんから電話で聞きました。葛城さんは「正直、大賞でも良かったんじゃないかなと思っているんだけど(笑)」とおっしゃったんですよ(笑)。私ははじめて出した本がそんな賞をいただけるなんてびっくりして、言葉もまともに出ませんでした。彼と一緒に喜びましたが、そのときはまだ実感がありませんでした。

    葛城:僕はてっきり大賞かな…? と思っていたんですよね(笑)。売れている部数も知っていましたし、企画内容も斬新でしたから。だから、もちろんうれしかったですけど「まだまだいける。これからだ!」という感覚でした。

    RINATY(りなてぃ):実感が湧いたのは、その後受賞式に参加したときです。私は度胸のある方なので、華やかな場でもちゃんと受け答えできる自信がありました。実際、直前まではかなり平常心だったんですよ。でも壇上で感謝の気持ちがこみ上げてきて、涙で全然話せなくなってしまって。チームのみんなと頑張って作った、想いが詰まった本。それをたくさんの人が買ってくれて、料理を作ってくれて、「家計が助かった」とか「彼氏が喜んでくれた」とか感想をくれて。受賞できたのはその人たち全員のおかげで、これはみんなの賞なんだと心から思いました。

    葛城:壇上で感極まっているRINATY(りなてぃ)を見ているときは、自分の子どもを見守るような気持ちでした。

     

    不安に寄り添ってもらい、気持ちがラクに

    キッチンにいる葛城さんとりなてぃ

    RINATY(りなてぃ):私は楽天的な人間なんですけど、それでも最初のころはかなり悩んでいました。大したキャリアもなく、料理歴も浅いのに、すぐにレシピ本の出版も決まって、それが売れて…。環境の急激な変化についていけず、精神的に大変だったんですよね。成功したいと思っていましたけど、想像よりはるかに速いペースで物事がすすんでいって、不安でいっぱいでした。それで、当時は葛城さんによく話を聞いてもらっていました。お忙しいのに、電話やメッセージに長時間付き合ってくださって。葛城さんに話を聞いてもらうと心がスーッと軽くなって、本当に救われました。

    葛城:当時のRINATY(りなてぃ)は、建築事務所で事務の仕事をしていました。料理の世界においてはまだ実績がないし、失うものも何もない。たとえフォロワーがゼロになっても死ぬわけじゃないから、泣かなくていい、と言いました。失敗したらまた何か新たに始めればいい。だから、悩みを聞いたり「よく寝なさい」「健康に気を付けるように」くらいのアドバイスしかしなかったと思います。

    RINATY(りなてぃ):「悩んだ経験は後で必ず生きる、大丈夫。」と言われたことは覚えています。

     

    今後もブレずに自分のスタイルを貫き通したい

    りなてぃさんがキッチンにいる様子

    RINATY(りなてぃ):今後も等身大の自分を大事に、これまでどおり自分のスタイルでやっていきたいです。ライフステージによって、必要な献立やレシピは違ってきます。そして、それはそのときにしか思いつかないと思うんです。だから常に「今だからできる味付けや調理法、今だから使える食材」を大事に、そのときの生活の中から生まれたリアルなレシピを発信していきたいと思っています。

    私は今20代後半で、彼と結婚してふたりで暮らしています。同棲していたころとは違い、私も仕事が忙しく、疲れて帰ってきてからご飯を作るので、自然と短時間で簡単にできる料理になります。でも、同時に美味しくて、家計に優しくて、食欲旺盛な彼のためにボリュームのあるものにしたいと思っています。

    今の私が考えるレシピを発信することで、同じように共働きが多い同世代を応援したいんです。30代になっても40代になっても、そのときの自分がベストだと思うレシピを発信していきたいです。

     

    Nadiaのサイトは、レシピと人をつなぐ場所

    Nadiaロゴの前にいる2人

    RINATY(りなてぃ):尊敬する葛城さん、何でも話せるマネージャーさん、細かいことをサポートしてくれるほかのスタッフの方々。Nadiaで働いている人たちは、みんな私にとってパートナーであり、一緒に夢を叶えていく人です。日頃からお世話になっていて、感謝しています。

    Nadiaのサイトは、レシピと人をつなぐ場所。私がいろいろな想いをのせて発信したレシピを、多くの人が受け取って、作ったり食べたりすることで、たくさんのストーリーが生まれていると感じています。

    葛城:RINATY(りなてぃ)の成長と共に、Nadiaという会社も大きく成長しています。

    RINATY(りなてぃ)の『りなてぃの一週間3500円献立』シリーズ、『りなてぃの30分で完成!簡単3品献立』は累計88万部の大ベストセラーになりました。また『りなてぃの一週間3500円献立』を皮切りに生まれたNadia Artistシリーズは、今では毎月発行するようになり、ほかのヒット作を生みだしています。

    これから夢を叶えたい次世代の料理家さんのためにもRINATY(りなてぃ)には引き続き頑張ってもらいたいですし、Nadia株式会社自体も「ヒットに立ち会う」環境をさらに強化していきたいと思います。

    写真:高橋しのの  文:佐々木 志野

     

    RINATY(りなてぃ)'s profile
     
    料理家・料理インスタグラマー。1995年生まれ、北九州市在住。夫との生活で日々つくっている「一週間3500円節約献立」や「男子が喜ぶがっつり愛され献立」など実用的で斬新な献立が同世代を中心に多くの女性に支持される。著書『りなてぃの一週間3500円献立』シリーズ、『りなてぃの30分で完成!簡単3品献立』は累計88万部を突破! さらに初の著書『りなてぃの一週間3500円献立』は第8回料理レシピ本大賞準大賞を受賞。

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